2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

技法の織り込まれた、努力の様式

私たちは、動詞それ自体について、技法を工夫できる。 ところがえんえんと、「名詞を探す」。*1 いつまでたっても、同じ知性の様式を反復してしまう。 たとえば、《分析する》 という動詞について いろんな学派が「分析する」という単語を使いますが、 あれ…

《逃走≒闘争》 の技法

逃走論―スキゾ・キッズの冒険 (ちくま文庫)作者: 浅田彰出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1986/12/01メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 77回この商品を含むブログ (78件) を見る1980年代の浅田彰氏は、「逃げる」ことを、「闘う」ことに重ねていました。 …

ひきこもる人は、社会の外側にいるのか?

酒井泰斗氏のツイートより: 「反社会的」とか「社会復帰」といった言葉遣いにおける「社会」が超越概念であることの気づきを得た。2013-01-22 09:10:10 via Twitter for iPhone 示唆的でした。 このご発言の酒井さんの文脈を存じませんので、私の勘違いかも…

資本制と党派性

党派性が、労働過程の編成のはなしだと考えれば、 じつは党派性というのは、《資本》と対比されるべきであるはず。 資本制的生産様式において、プロセスは《資本≒価値》に強奪される(参照)。 ――党派性においては、何に強奪されるか。 「言表の集団的アジャ…

「過程の主体としての価値」 メモ

マルクス『資本論』原文(mew23, pp.168-169)と、*1 その邦訳『資本論 (1) (国民文庫 (25))』 pp.269-270 より(強調は引用者): Die selbständigen Formen, die Geldformen, welche der Wert der Waren in der einfachen Zirkulation annimmt, vermitteln…

論じている自分の作業過程に照準できるか (3)

【承前】 「酒井泰斗氏による、上山和樹への返答」(togetter) お返事を頂いた形ですが、 私としては、自分の問題提起や説明が、完全に遺棄されたことを確認しています。 それを指摘しても、酒井さんには意味がないでしょう。 となると、私にとっても、これ…

論じている自分の作業過程に照準できるか (2)

【承前】 @contractio / @ueyamakzk せっかくいろいろ書いていただいたので... レスポンスを頂き、ありがとうございます。 とはいえ正直なところ、居直りをされてしまったように感じています。 酒井さんは先日、私が「発達障碍的」という言葉を使ったところ…

論じている自分の作業過程に照準できるか

菅野盾樹氏の執筆による、「臨床的眼ざしの誕生――医療の記号論」より(強調・改行は引用者): 徴候への眼なざしがそれを〈症候〉と捉えること(症候の生成)はどのようにして可能だろうか。この問いに対しては眼なざしが帰属する「暗黙知」(tacit knowing…

「わかりやすい当事者」&「わかりやすい正義」では、ムリ

ネットに、自助グループの機能が期待されている。 私はもう、そこには期待しなくなった。*1 「マイノリティ的な属性の提示」で、自動的につながりが生じるのが当たり前だと思う大きなフォーマットに、抵抗したい。 「わかりやすいネガティブ性」の提示は、常…

存在論的ダイエット

【承前】 食事という行為を、《デアル》 と 《ガアル》 を咀嚼する営みにする(参照)。 制作過程のような、存在論的な食事。 飢餓状態を、「形式的禁止」で慢性化させる。 そのことじたいに快楽がある → 驚くほど味覚が鋭くなる。 少しだけ口に入れて、ひと…

順応者たちがもたれあう、《黙認の結託》

ある医療関係者のお話: さいきんは不登校や引きこもりの相談がなくなって、 脳髄の問題である「発達障碍」の相談ばかりになってしまった。 あらゆる立場の人が、発達障碍の話になだれ込んでいる。 逆にいうと、脳髄とは別の問題構成は、見捨てられつつある…

謹賀新年

専門性の高い議論に仲間を見つけられる状況を当たり前だとおもう人は、 その状況が数世紀におよぶ「仕事の成果」であることを忘れている。 だから、新しい議論趣旨を抱えざるを得なくなった人が 孤立する状況に、想像力が及ばない。 制度論をバカにする人は…