2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

臨床活動の条件としての病い?

http://d.hatena.ne.jp/impuissance/20110928 より(強調は引用者): アルトーにとって作品制作は非常に重要な仕事であった。アルトーは、社会の側から見れば精神病者であるが、アルトー自身から見れば社会のほうが狂っているので、自身は健康そのものであ…

社会性こそがルーチン化している

社会学を専門にされる関水徹平氏の論文を幾つか拝読*1。 なかでも論考 《「社会性」概念の再検討》*2 は、直接的に支援とかかわる。 「文化的判断力喪失者 cultural/judgemental dope」は、もとの文脈でもっていた意味に留まらず、臨床実務上の機能を持ちう…

映画『人生、ここにあり!』観にいった

ヒューマニズムがどうとか、そういうイデオロギーはどうでもいいから、 チャンスのある人はぜひ。 【上映館】 個人的に、ジージョの顛末が・・・

作品活動はセラピーなのか

公開シンポジウム「美と病のトポロジー」を聴講した。 本シンポジウムは、美と病の交錯を「トポロジー(つながり具合、位相を明らかにする学)」の観点から総合的に論じることにより、これまでの成果をさらに掘り下げようとするものです。精神医学・美術批評…

「transfert dissocié」

フランスは20世紀前半頃まであまりブロイラーの概念を好まなかったようで,連合弛緩はassociationの障害ということでdissociationと呼んでいた.だから,psychose dissociativeっていうと「解離性障害」じゃなくてブロイラーの「分裂病」の意味です.2011-09…

「地図作成=メタモデル化」とは、動詞形の《当事者-化》

9月17日は、 午前に日本社会学会大会の分科会「ひきこもり (社会病理・逸脱(1))」、 午後にメルロ=ポンティ・サークルのシンポジウム「メルロ=ポンティと看護」(PDF) を聴講*1。 重要なテーマは、次のようなものだと再確認した。 《言説や活動のメタ…

雑誌『ビッグイシュー』 第175号  特集:「ひきこもり」からの帰還

≪見開きページの立ち読み≫ 現在、家で「ひきこもり」状態にある人は70万人。彼らの平均年齢は今や30歳半ばを超え、40代半ばを過ぎた「ひきこもり第一世代」も10万人以上にのぼるといわれる。彼らは家族によって支えられているため、その存在は見えず、路上に…

日仏哲学会 2011年秋季研究大会 メモ

「2011年秋季研究大会および2011年春季研究大会の代替大会のお知らせ」 10日の C 会場(ドゥルーズ関連)と、午後からのシンポジウム「ガタリの哲学」を聴講*1。 日時: 2011年9月10日(土) 会場: 大阪大学・豊中キャンパス・文系総合研究棟(豊中総合学館…

言葉や事物の配置、オイコノミア

「組立、配置、エコノミー、arrangement」(togetter) 細かく読みこんだり周辺を調べたりしながら、静かに興奮していた。 これまで、思想や芸術がどうとか、精神医療がどうとか、 バラバラに読み散らしてきたことが、次のつぶやきで繋がった。 柳澤田実編『…

「ふつうの精神病」の周辺

ジャック=アラン・ミレール*1による、「ふつうの精神病(psychose ordinaire)」という議論をめぐって。*2 座談会 「来るべき精神分析のために」 十川幸司×原和之×立木康介 (『思想 2010年 06月号 [雑誌]』pp.8-59)*3 立木康介氏の発言(pp.9-11)より: …