2007-04-23から1日間の記事一覧
『知の教科書 フロイト=ラカン (講談社選書メチエ)』 p.96 より。 執筆は立木康介氏(強調は一部引用者)。 性関係はない! 一瞬耳を疑うようなこのラカンのテーゼは、おそらく、何よりもまず臨床的に真理である。 精神分析家のオフィスで寝椅子に横になった…
無意識的に生きられてしまっている心的リアリティをメタ的に言説化し、それを共有できる体験には、言説の文脈を賦活する効果がある(参照)。 つまり、「臨床的な」効果がある。 ひきこもりに関する、「心的リアリティのメタ的描写」の活動は、いまだ「仕事…
一般には《去勢》は、「現実原則にのっとって欲望を断念すること」とされている。 しかしラカン派においては、むしろ去勢は、「欲望を断念しないこと」の過激さのうちにある【参照:「欲望が満たされたと思い込んではいけない」】。 ラカンにとっては、順応…
ひきこもりにおいては、「ひきうける」という心の営みが成り立っていない(参照)として、それはまず、周囲との関係の中で問題になる。 孤立して充足しているなら「ひきうけ」なくてもかまわないが、ひきこもる以上は誰かに扶養されており、対人関係を調節す…