2007-04-22から1日間の記事一覧

生きられている力関係の否認――「寸断されることへの恐怖」

「追い出す」という行為については、「かわいそう」という感想は可能であっても、行為自体を倫理的に批判することはできません。 もし、ひきこもっている彼らを完全に健常者とみなすのであれば、彼らのしていることは、見方によっては、すでに保護義務者では…

欲望と義務の優先順位

ひきこもっている人が、生まれてきたことを「被害」とのみ感じていることは、あり得るだろうか。 本当に被害と感じていたら、すでに死んでいるだろうか? あるいは、生まれてしまった以上、なにがしかの欲望を持ってしまっているか*1。 判断されるべきは、義…

「産み落とされた迷惑」という言い分

ひきこもっている人の一部は、途方に暮れた絶望の中で、「産んでくれと頼んだ覚えはない!」*1と叫び、「生きていたくない!」と言いつつ、扶養されて生き延びている。 この主観のよじれの内実については、抽象的な理論としても、具体的な技法論としても、徹…

試みていること(メモ)

ひきこもりへの単なる居直り(放置)でも、単なる強圧的な説教*1でもなく、 きれいごとだけの理想論でもなく、なるだけ客観的な情報と、規範的な公正さを目指しつつ、実際的な苦痛緩和にも役立つこと。 大局的には、本人だけで数十万人、家族も入れればその…