2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

摂食障害の家族会 「バンビの会」主催 講演会 @福井県立図書館

私はもちろん摂食障害のことは分からないし、客席にも不登校・ひきこもりの関係者のかたが多かったようですが、主催者の方々*1としては、「ひきこもりに取り組むことを通じて見えてきたメタな問題枠」*2を話してもらえれば――とのことでした。 それが、結果的…

雑誌『ビッグイシュー』 第57号 発売中

斎藤環さんと私の往復書簡 「和樹と環のひきこもり社会論」、今号は私で、『「メタ信仰学」について』です。 ▼「私はラカン派です」と当たり前のように宣言する斎藤さんに苛立ち、私は今号で次のように書きました。 考えてみれば、けっきょくのところ斎藤さ…

「分析スタイル」の相違について

三脇康生氏から、次のようなお話をうかがう機会があった(許可を得て掲載する)。 ガタリが「スキゾ・アナリーズ(schizo-analyse)」と言うとき、本当に問題になっていたのは、語句後半の「アナリーズ」のほう。 しかし1980年代には、前半の「スキゾ」ばか…

「自己分析」という危険な賭け

ここ数年に自分が経験してきたいくつかのトラブルについて考えてみるに、そこでは、つねに「自己分析」が問題になっていたように思われる*1。 私は引きこもりの《当事者》として社会的なチャンスをいただくことが多いため、「自分で自分の苦しみについて考え…

破綻――三島由紀夫と川端康成

「ひきこもりは、あまりにも強迫的に逸脱を嫌おうとするがゆえに、逆に極端に逸脱してしまう」というジレンマ(逆説)から、石原慎太郎『三島由紀夫の日蝕』(p.31〜4)に紹介されている、次のようなエピソードを思い出した*1。 石原慎太郎が三島由紀夫と話…

インタビュー

イタリアからの留学生、クリスチャンさん(Christian Costantino)*1から、ひきこもりについてのインタビュー取材を受けた。 ▼基本的な情報から、「再帰性」や『ビッグイシュー』での斎藤環さんとのやりとりなど、最先端の話題まで、一通り話した。 どうなる…

支援ガイドライン模索の冊子:『共同生活施設のルール』*1

アイ・メンタルスクールでの死亡事件を受けて*1、共同生活型施設の代表らが、「ひきこもり支援を成立させるための最低限の条件づくりに向けて」*2話し合っている。 さっそく入手。 以下、p.6 より引用。 本書で話し合われた共同生活施設のルール 対象者の範…

“cure”

人びとは我々を治療しようとするが、 They wish to cure us, but I say, われわれ自身が治療なのだ we are the cure. 『X-MEN ファイナル・ディシジョン』より

「毒にも薬にもなる言葉」

言葉の努力に関連し、ある方からものすごく励みになる言葉をいただく(9月5日夜)。 私はこれまで、それを「当事者発言」という枠組みで考えていたが、 もう少し広い枠組みかもしれない。 私なりに翻訳してみる。 《現実的な言葉》(Real*1 Words)というモ…

映画『ゆれる』 個人的印象メモ

思いつくたびに記してみようと思う。 (ネタバレなので、映画本編を観ていない方はご注意ください。)

ひきこもり漫画?:「奥浩哉『め〜てるの気持ち』」 (井出草平さん)

購入し、すぐに読破。*1 愛して♥ひきこもり〜タ。 気になる点がすでにあるけど、しばらく読み続けてみたい。 どのような作家か調べるために、本屋にあった『黒―奥浩哉短編集 完全版 (ヤングジャンプコミックス)』も購入。 *1:漫画雑誌を前に買ったのがいつだ…

雑誌『ビッグイシュー』 第56号 発売中

斎藤環さんと私の往復書簡 「和樹と環のひきこもり社会論」、今号は斎藤さんで、『必然性は「症状」か?』です。 本屋さんでは売っておらず、すべて立ち売りです。 販売場所はこちら。

ほかリンク集

西川美和インタビュー動画 (ページ左のほう) http://www.sankei.co.jp/enak/2006/mar/kiji/23yureRu.html オダギリは「(西川の才能に)嫉妬しました。嫉妬というより、手の届かない才能に悔しくなった。だから、僕は撮影のなかで物語を膨らませ、歯向かう…

西川美和インタビュー 4

http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/cinema/topics/20060630et03.htm 何度聞かれても、答えに窮する質問がある。 「なぜ女性のあなたが男の兄弟の話を撮ったのか」。 日本で数少ない女性監督への関心からだろうが、「異性の物語に挑戦しようとか、“男”…

西川美和インタビュー 3

http://flowerwild.net/2006/07/post_2.php 「恋愛関係が、結局のところ、相手の他者性を直視する以前に解消することが可能であるなら、家族という関係性は、隠蔽されていた個々の欲望やエゴの真実が露呈し、取り返しのつかない亀裂が生じても、そこから容易…

西川美和インタビュー 2

http://eonet.jp/cinema/interview/060713_interview.html 人間関係のもろさや危うさ、記憶のあいまいさなど抽象的なものをテーマにしたかった。 でもそれだけを漠然と露悪的に描くだけでは、観る人は途中で耐えられなくなってしまうかも知れない。 私自身に…

西川美和監督インタビュー 1

http://www.cybercrea.net/culture/note_060627_01.htm 「映し出されているものが単に私特有の欠点ではなく、多くの人が抱えているであろう内面の矛盾に通じればいいなっていつも思うんです。 作品を世に送る時に、多くの人が共感できればいいけれど、という…

レビュー (リンク先、ネタバレ注意)

http://cinemaniax.blog.shinobi.jp/Entry/59/ 女性の視点から。 コメント欄も含め、読めてよかった。 http://www.btoday.net/weblog/archives/2006/06/_s_no_1.html なるほど。

映画『ゆれる』

みてきた。 個人的なことだが、このタイミングで観れたのはすごい。 自分の書こうとする、口にしようとする言葉について、「西川美和氏に聞かせても恥ずかしくないだろうか」という基準ができた。*1 以下、印象深かったものをランダムに並べてみる。 ▼激しい…

 映画 『ゆれる』 西川美和