2006-03-15から1日間の記事一覧

「自由をとるか、命をとるか」

《意味形成の権限》と《存在の無条件肯定》が排除しあうロジックは、雇用関係や社会保障でも貫徹しているように思う。 ▼「あれこれ意見したいなら、保護は諦めろ。保護されたいなら、黙ってろ」 ラカン『精神分析の四基本概念』pp.284-285より。 ヘーゲルを…

ジャック・ラカン「疎外の演算」*3

存在を取れば、意味形成の権限を失う。 意味形成の権限をとれば、存在として無条件に肯定される権限を奪われる。――繰り返し反復するこの事情を、ラカンの「疎外の演算(operation of alienation)」という議論が描き出している。 以下、『精神分析の四基本概…

「当事者役割」?

《当事者》という枠組みに関連し、あまりにも繰り返し反復されるモチーフがある。「存在」と「言葉」の緊張関係、あるいは相容れなさだ。▼当事者として、《存在》を全面受容してもらうことを求めれば、《言葉》を対等に扱ってもらうことはできない。また、言…