2005-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「自立は孤立じゃない」

この状況の中での「自立のしにくさ」というのは何だろう、とずっと考えています。 今は、学生運動のときみたいな「みんなで共有できる課題」が見えない。 現代社会においては、個人同士も、活動を続ける組織同士も、もちろん営利団体(カイシャ)同士も、≪共…

経営者と被雇用者

メールにてタイトル案にご応募いただきました*1。 「出直しどんと来い社会」 新機軸だ(笑)。 ありがとうございます。 思いつかれたきっかけとして、「経営者の自殺」を挙げられていました。 「職業別自殺者数」によると、実数としては「無職者」「被雇用者…

楽しかったです。

chiki さん(id:seijotcp)が、私も参加させていただいたチャット大会のログを公開されています*1。 「ネット上で、つながってみようよ。」 まさに、「複層的・横断的に交錯するプロジェクト」の一つの試み。 ネットがなければあり得ない企画。 きわめて貴重…

すごい・・・

【文章を打ち込むと読んでくれるサイト】 顔が私の苦手な某タレント氏に似ているのが難点だが、当BLOGの長文を一括コピペしたら見事に話した。 目の見えないかた向けの技術でしょうか・・・・。

「事業運営」というモチーフ

プロジェクトを運営してゆく、という課題設定から、≪経営学≫に興味が向いている*1。 「経営者を批判する」ときに、対案も同時に示すのが必須だとしたら、自分自身に経営上の能力が必要なのではないか。 私たちは、自分自身が≪経営者≫にならなければならない…

努力――変革と順応

「何度でも復帰できる社会」というプロジェクト、つまり状況を少しでも変えていこうとする努力と同時に、私は、自分をこの社会に、現状の社会論理のままで内部化する作業も必要だと思う。 「属性と課題」という峻別が明晰になってから、ものすごく問題がクリ…

政治

私のこのBLOGを、「意義のある活動」として認めてくれる*1人もいれば、「まったく意味のない個人的遊戯」としか見てくれない*2人もいる。 なんかそこにも政治の匂いを感じる。 どんな活動に意義を認めるのか。 ひたすら順応させるのか。 単に社会に反抗的な…

ルポ*3

今年に入ってから、「ひきこもり」についての刺激的な論考を提出されている id:about-h さんが、日韓会議についてのルポをアップされています。 すみません、勝手にTB送らせていただきます・・・。 【日韓ひきこもり会議】 以下、3日目の「インターネット中…

レスポンス

≪起源の傷としての自発性≫は、私としてはものすごく切実な、拙著の根幹にもあるモチーフなんですが、どなたからもレスポンスがなくてがっかりしていたところ、id:Arisan さんより。 【その1】、【その2】 ありがとうございます。 これは今後も私の宿題にな…

ジレンマ

記事を読んで感じたのは、「一般読者向けの記事を書く」ことの難しさでした。記事を書いたのではない私がこんなことを言うのは僭越ですが、たくさんの情報を、前提を共有しない、興味すらほとんど持ってくれない読者に向けた短い文章に転換する・・・・。書…

日韓会議記事

おそらく関西版だけだと思うのですが、朝日新聞の1月23日付け朝刊に、先日の日韓会議についての記事が出ており、私の発言も少し引用されています*1。 究極的に≪自発性が持てない≫存在としての引きこもり、そしてその問題に取り組むことの困難を問題にしたつ…

メールより

今日のエントリに関連し、三脇康生さんと交わしたメール(私からの返信)の一部を、許可を得てここに転載してみます。三脇さんからは、「プロジェクトに参加したい」とのうれしいお返事を頂きました。 上に書いたように、「人物と発言」は分けるべきだし、今…

事態の構造的描写

私のしている「課題脱落的」という引きこもり論は、「深刻度競争=不幸自慢」と同じではないのか、というご批判を受けた(ような気がする)ので、少しだけ。 「課題脱落的」は、引きこもりに起きている事態について、なるだけ多くの人と本質的な議論を共有で…

「発言内容」と「人物」の峻別

これは、党派性を避けたいための論点でもあります。 私がある人物の見解に反論すると、すぐに「逆らいやがった」という“人物”レベルの対立の話になる。逆に発言を支持すると、「あいつは○○派か」。つまり、議論のすべてが≪人間関係≫や≪上下関係≫に落とし込ま…

これには、≪お金≫という重大テーマも絡んでくる。

ひきこもり支援でトラブルになるのは、「支援方針」とともに「お金」の問題。 いや、むしろ「支援方針」の問題は、「カネ」との関係においてこそ真に問われるのだと思う。 私自身、特定の団体利益のために「利用された」としか思えない経験もあり、ひどい思…

「共感主義」の限界

先日の仁愛大学の授業内講演では、お招きくださった三脇康生さんの勧めもあり、「ひきこもりの深刻な実状をベタに描写する」だけでなく、次のようなことも言ってみました。 ひきこもりの問題というのは、ここにいる皆さんのほとんどにとって「他人事」だと思…

「左翼的」でない連帯?

岸政彦さんのご指摘(050124)にも関わりますが、最近はいろんな方が、「弱者が連帯して活動することが難しい」ということを言う。「ひきこもり」などは分断化・孤立化の極北なのでその典型ですが、それでなくとも「集団的に何かを為すのはカッコ悪い」とか…

企画案再整理の試み

前回の提案以後、新しい論点や、再整理したい点なども出てきたので、あらためて記してみます。これらのことは、いわば「努力の方針」に関することだと思います。

タイトル案暫定報告

継続中の「タイトル案募集キャンペーン」ですが、ここで一度全部のご提案を掲示し、皆さんと検討してみたいと思います*1。ご提案くださった皆さん、あらためて、本当にありがとうございました。 私が「キャンペーン」と呼んでしまったので、「短期だけなの?…

「俺だってカネがあれば引きこもっているのに」?

「ヒロシです。引きこもるほどのお金がありません!*1」(BGM) ひきこもりにおいて決定的な焦点は、「仕事をするかどうか」ということより、「人間関係が完全になくなる」ことにある。 「仕事をしないでも生きていける環境が欲しい」というだけのことを言う…

メモ

三脇康生氏からいただいた本を眺めていたのだが、≪制度論的精神療法≫*1という議論ジャンルがあるらしい。 まだよく分からないが、メモ的にクリップしておく。 フェリックス・ガタリが≪制度論的精神療法≫の実践現場としたラボルド精神病院 『精神の管理社会を…

優先させるべきは「≪プロジェクト≫への帰属」

人は不可避的に何らかの制度に帰属するが、制度への帰属を優先させるべきではなく、≪プロジェクト≫への帰属を優先させるべき。たとえば教授や大学院生、精神科医、患者などは、制度上の肩書き(属性)であるが、≪プロジェクト≫を共有することにおいては、横…

政治――「メタ」と「ベタ」*4

メタ・レベル*1とベタ・レベル*2があるとして、「メタの政治」と「ベタの政治」、それに「≪メタ−ベタ≫間の政治」がある。 *1:観察者的立ち位置 *2:正しかったり間違ったりする実際のプレイヤー・レベル。オブジェクト・レベル。

「発言者」が保つべき、「発言内容」への距離

「マルクス本人はマルクス主義者ではない」「ラカン本人はラカニアンではない」といった言い方は、「固有名を冠された主義主張やその発言内容に対し、発言者本人は他者性を維持する」というぐらいの意味だと思う。 しかしこれは、それ自体としては、発言者の…

「逆向きの権威化」と、あまりに特徴的に繰り返される自己矛盾

こちらに記した「マイノリティ同士の深刻度競争(不幸自慢)」だが、客観的条件に関するものだけでなく、主観的にもあり得るらしい(「絶望自慢」)。 「より深く絶望し、何もしない者」こそが偉い、と。 「希望を持つ」人間はファシスト呼ばわりされるとい…

 「権威化のベクトル」ほか、重要論点いくつか

18−19日、仁愛大学の三脇康生氏*1のお招きで福井県までお邪魔してきたのだが、その際にご一緒した田中茂樹氏や、とりわけ三脇康生氏との会話から、極めて刺激的な示唆を得た。 継続中のキャンペーンにも関連するので、簡単にメモしておきたい。 【以下、説明…

頂いているタイトル案やご指摘

id:sivad さんより、「七転び八起き社会」、「再起可能社会」 id:q-zak さんより、「Immortalize Campaign」、「イモータル社会」 id:jituzon さんより、「深刻度競争」=「純粋化戦略」?とのご指摘。 そう思います。(以前 id:jituzon さんがお書きになっ…

 続報

キャンペーン継続中です。 レスポンスを頂き、本当にありがとうございます。 本当は書きたいことがたくさんあるのですが、これからあらためて仁愛大学に泊まりがけでお邪魔するので、最小限のみです。 すみません!*1 *1:気付いた範囲ですので、見落としてい…

被災直後の地域社会には、「家から出てきて参加する甲斐」があった、というかそんなこと意識せずとも、「自分でも参加していいんだ」という気にさせてくれた。 見下されてる感じがなくて、対等感があった。 「ご職業は何ですか」の前に、「手あいてますよ、…

震災について何を語ろうとしても精神的にやばくなる。 家族は無事だったのに。 あの≪非日常≫について、経験していない人に語っても理解されないのではないか。 何だったのかあの開放感は。 そしてそれが傷になってる。 心理的と経済的。重い人と軽い人。 け…