2003-09-01から1ヶ月間の記事一覧

憂国呆談

浅田彰と田中康夫の「憂国呆談」をネットで読む。http://dw.diamond.ne.jp/yukoku_hodan/index.html 政治的知性っていうのはこういうのを読む中でちょっとずつ作っていくしかないんだろうな。

ひきこもりに関わろうとすること

僕は本の出版によって母をひどく傷つけてしまった。母は、引きこもり支援に関わってひどく疲弊した僕の姿にも苦言を呈している。引きこもり当事者の多くからは悪態をつかれる。いったい何をしているのかと思う。自分は何においてプロであるのか、を考えない…

昨晩、NHKでひきこもりのシンポジウムを観る

「ありのままで」と言うのだが、ありのままではたぶん生きられない。むしろ自分や自分の作品を「魅力的」たらしめる詩学や戦略的意識をつちかった方がいい。

『動物化する世界の中で』(東浩紀・笠井潔、ISBN:4087201880)読了。総身に冷水を浴びせられたような読書体験だった。読んでいてほとんど指が震えた。決定的に「ダメだ、俺は不勉強だ、文化的に貧困だ」という思いに駆られて、すぐにも次の読書に向かいたい…

傷と怒り

強力な理論的分析ないし批判が、しばしば自らの可謬性に鈍感な増長への倫理的怒号から生じる(鎌田哲哉、http://www.juryoku.org/osirase.html) 親の会のサイトhttp://www.khj-h.com/を閲覧し、溢れ返る情報に身震いしながら、本当に必要な言説と、本当に必…

地域通貨

僕はお金がこわい。お金で仕切られる人間関係がこわい。そんなところから「別種の設計図をもった決済手段」としての地域通貨に興味を持ち、京都ではLETSの立ち上げに協力し、そのシステムのオンライン版であるGETSにも関わろうとした。 が、京都での試みは左…

転移

僕の日記を読んでもらえれば分かるとおり、僕は10年ほど前に東浩紀氏の作品に触れて、転移感情でメロメロになってしまった。その後しばらく離れていたが、2001年に氏の講演会に参加したことでその感情が再燃。ひきこもり関連の活動でつらい思いをしたことも…

自殺

この1年で、僕の周囲で3人が自殺した。「友達の友達」1人、「1回だけ会った人」1人、「友達」1人。3人とも「ひきこもり」ではなかった。息子さんが引きこもっているある女性は「ひきこもれないから自殺するんじゃないか」と言っていた。 「引きこもるぐ…

フィールド

自分の言葉を社会的緊張の中に晒して、いくつかの対話を得て、はじめて「勉強したい」という気持ちになる。そういう状態になって初めて、自分の言葉が貧困であることを痛感する。まともで刺激的なレスポンスを得られないときには、言葉も意欲も沈黙する。

恐すぎて

あまり触れられないが、実は名古屋の立てこもり事件は事情を知れば知るほど恐ろしい。「お金」で追い詰められるということ。自分のミッションに早くに気付いた者は幸いなるかな。 気付かない間はこの世に課題があるとは思えない。死んでもいいような気がして…

情報提供と批評的態度

id:hikilink:20030924に、大事な問題提起が為されている。 彼のHPは引きこもり支援に関する情報サイトになっているのだが、データベースとしてただ単に情報を無機的にズラズラと並べていては、良いも悪いもいっしょくたになってしまう。「どの団体がいいか」…

怒りの文体

僕がずっと懸念しているのは、ひきこもりの人たちが持っている<怒り>の感情に何らかの社会的文体を与えることはできないだろうか、ということだ。「社会的文体」などというと小難しいが、要するに「自分の部屋で感情を暴発させる」のではなく、何か社会的…

欲望の文体

id:hazuma:20030924を見ると、なにやら難解な技術論と、大下さなえさんという詩人の方のイベント情報がある。リンクをたどってみたが、技術論も、詩の世界も、僕にはまったく異質の世界で、とくにそこにどんな欲望が生きられているのかがまるで見えてこない…

たびたび書くが、はてなダイアリーを見て回っていると、オタクの人たち(と括ってしまっていいのか分からないが)の豊かさには唖然とさせられる。一方、ひきこもりの人たちの「貧しさ」に、いつも僕は辟易としている。 昨日の斎藤環さんの番組(人間講座)で…

書き込み

今日、いくつか他の人のはてな日記にコメントを書き込んで、交流を持った。そういう緊張感が、少しまた僕を文字に近づけてくれたように思う。・・・って、完全にリハビリだな・・・。 ・・・それにしても、笑いが少ないなぁ、僕の日記は。余裕がないんだな。

現在

オタクの人は<現在>に棲んでいる。新しく入ってくる情報とともに<現在>を生きている。ひきこもりの人は、<現在>が恐ろしく貧しい。<現在>を放置している。あきらめている。

行動の原理:希望という形成力

id:hikilink:20030922にあるリンク先より転載。 希望というものは生命の形成力以外の何者であるか。 生命の形成力が希望であるというは、この形成が無からの形成という意味をもっていることに依るであろう。 希望が無限定なものであるかのように感じられるの…

求めているから武装して

id:hikilink:20030921と昨日の僕の日記から。 ひきこもりの男性は、「人間嫌い」であるのに「女ほしい」という。「女は人間じゃない」と言っているみたい。「人間と関わるのは嫌だ」と言いながら、「異性との関係をこうしたい」というものすごく電圧の高い幻…

ひきこもり支援批評?

東氏の日記id:hazuma:20030922を読んで、批評的な言葉の有効性について考える。ぼくが真に求めているのもそういう言葉ではないか。生産したいと思っているものも。批評的な言葉を生み出すには、現場に身を晒さねばならないということか。ひきこもり支援の世…

正義の芽

僕は本の中で、「ひきこもりは正義の芽」と書いた。「状況を変えたい」衝動が本当だとしても(例えばひきこもり当事者特有の<怒り>の感情)、既存のものに順応する他者たちの欲望が強烈すぎて入っていけず、負けている。<欲望すること>が変革の第一歩だ…

それにしても

こうやって書き出してみて、自分の「興味の遍歴」のあまりの貧しさに絶望してみたりする。要するに僕はすでに世界の何にも興味をもてなくなっているのだった。僕は・・・ある時期からは、「言葉の可能性」ということをギュウギュウ思い詰めて考えていた。言…

こうしてみると

この20年間、なんとも貧しい。アニメや漫画に興味を持たなくなったからといって他の何かに夢中になっていたのかといえばそうでもなくて、要するに単に「将来どうしよう」とか「彼女ほしい」とかそんなことで悶々としていただけ。作品にも世界の動向にもまっ…

資質の経歴

いずれにせよ僕自身の資質傾向と他者たちの資質(欲望)を絡み合わせることが問題なわけで。僕は、自分の経歴については本(『「ひきこもり」だった僕から』)の中で事細かに書いたが、あそこでは意図的に、自分が夢中になった(アニメや漫画などの)固有名…

他者の欲望?

先日あるメーリングリストで、「ひきこもりというのは、他者の欲望を忌避することだ」という発言があった。ラカンの「人間の欲望は他者の欲望である」をもとにした意見だが、かなり肯ける。その発想でいけば「他者の欲望を忌避」してしまえば自分自身に欲望…

ハマれるもの

昨日のid:hikilink氏の書き込みを受けて。ひきこもり状態にある人でもオタク系が好きだったりアングラ系が好きだったり様々だと思う。それぞれが自分のハマれる対象や分野に沈潜すればいいわけで、統計も取らないうちから「ひきこもりは〜だ」みたいな話はや…

好きなアニメ

『火垂るの墓』『耳をすませば』『The End of Evangelion』 「萌え」とか、正直言ってわからない。

虚脱

俺が虚脱しているのは性的な貧困さと関係があるのかもしれない、と真面目に考える。昨日のトークでもそうだが話すとあれほどに虚脱するのは性的に楽しめないことと関係があるとしか思えない。話せば話すほどつらくなってゆく・・・。

フィクションにハマることができず、またしても途方に暮れている。

フィクション親和性は低いよなぁ、俺は。大友克洋の『アキラ』で打ち止めか。

アタマの悪い意味

あらためて考えるに僕は相変わらず「意味」で自分の体や欲望を殺している。「意味」で自分の欲望を刺激しよう、そういうことしか考えていない。自分がいちばん古臭く感じていてやめようやめようと思っていたことなのに。「アタマの悪い粘着」って要するに「…

「ナンダこの人」

昨日の親の会、今から考えれば僕の言葉はまだまだ表層を上ずっているのであり、また、あまりに早口でまくし立てるスタイルは、あまりにも元気のない息子や娘に向かい合っている人たちにとっては「この人はあまりにも元気で、ウチの子供とは違う」と感じられ…