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- 池上正樹*1 「「引きこもり」するオトナたち」(ダイヤモンド・オンライン)
以下、記事より:
引きこもる原因は、28%余りが「職場不適応」でもっとも多く、「病気」が25%、「人間関係の不信」が約22%と続く。性別では、男性が約7割を占め、年齢では30〜34歳が群を抜いて多く、44%にも上った。調査していない35歳以上も含めれば、水面下には、かなりの数の引きこもりがいることは間違いない*2。
都が行っている引きこもり電話相談の対象者は、「6人に1人以上」が40代。 50代以上からも、メール相談が寄せられている。国も今年から若者自立塾や地域若者サポートステーションの対象年齢の上限をおおむね「35歳未満」から「40歳未満」に引き上げた。
どうしてわざわざ、ネーミングレベルで「若者」とか言うのだろう。
「もう若者じゃない」という自意識がアクセスを難しくするし、行政側が「若い人しか受け入れない」と宣言してしまっている*3。
「“若者”を受け入れる」という発想じゃなくて、《個人が継続的に社会参加できない》という、全年齢層を視野に入れた原理的考察や体制づくりが必要なはずだ。 決定権を持つ人たちにそれができない貧しさが、大規模な予算をかけた施策の貧しさに直結する。
08年度の入塾者は、全国28か所の施設で、定員の1200人に対し、わずか490人。 国が「ニート」と呼ぶ無業者の推計が約64万人と言われる中で、自立塾への参加率は、たった0.1%に過ぎない。 (同記事)