語りの階層を分けることの、臨床的害悪

メタに語られた内容と、「観察対象」にされた語りでは、語りの階層(レイヤー)が違ってしまう。 自分の足元を分析する努力には、メタそのものを掘り崩す権限がないとされる*1
「観察主体」として振る舞う側は、メタ語りの帝国に順応し、みずからの領土拡大を狙う。 現場自体から立ち上がる分析のプロセスは、順応主義のナルシシズムに常に怒っている。 この怒りそのものが、臨床的に最重要の契機になる。



*1:いくら分析的に語っても、にこやかに見下されたまま。