ニートは「馬鹿者ども」(やしきたかじん氏)

  • ニート紹介VTRでは、インタビュアーの「なぜ働かないんですか?」という問いに20歳の男性が答える。 「デスクワークとかするサラリーマンが嫌だから」。 「彼らは親から小遣いをもらっている」というナレーションがかぶる。
  • 「彼らの生活は昼夜逆転しており、夜は友達と遊びに出かける」など、≪仕事をせず、親にたかって遊び呆けている≫という “実態” を(悪意に満ちて)徹底強調。
    • 取材スタッフは、「働こうにも働けない」といった、「悩んでいるニート」には出会わなかったのだろうか。 あるいは意図的に取材対象から外されたか、編集でカットされたか。 → 視聴者の「ニートへの悪意・苛立ち」を煽り立てる番組の意図を感じる。
    • いや、そもそも「悩んでいる」時点で「求職中」の扱いになって、「失業者」であり、「ニート」ではなくなる、という判断か。(とてもそうは思えなかったが…)


  • 「やむにやまれぬ引きこもり」*1と、「外で遊び呆けている自発的ニート*2とが、明らかに混同されている。 しかしグレーゾーンにおいては、両者を明確に分けるのは不可能。
    • 江本氏は韓国の徴兵制の例を挙げ、「日本は甘い。 贅沢病。 ≪ニート≫だなんてカッコいい呼び名はやめるべきだ。 ≪ぐうたら≫でいい」。 それに応じて萩原氏が「≪ひきこもり≫よ!(笑)」。 → 「ひきこもり」というのは、萩原氏にとって「より恥ずべきレッテル」なのだろう。(番組全体にそういう雰囲気を感じる)
    • ニートにせよ引きこもりにせよ、他人の家の話であり、「勝手にすればいい」という声も出ていた。 皆が怒るのは、「対策に税金が投入されている」という一点に集中していた。 (あとは「日本の将来が」云々。)








*1:参照

*2:もちろん、ニートのすべてが「外で遊び呆けている」わけではない(呑気に構えている人間はむしろ大変な少数派だと思うのだが)。 玄田有史氏によれば、ニートは「『働かない』のではなく『働けない』」。