時間

 哲学者がよく「時間」について考えるが、それはとりもなおさず「時間」が恐ろしいからだと思う。われわれは時間を止めることがどうしてもできない。時間経過の射程圏外はない、つねにすでに時間は過ぎ去っている。過ぎた時間は永遠に帰ってこない。時間は、間違いなく、それを意識している私の死に近づいている。

 生きていく欲望を支えることの難しさ。繰り返し、そこに立ち返ってきてしまう。
 トラウマやひきこもりについて、哲学や精神分析・精神医学の本を読むことはできる。でもそのことと、具体的な支援とは別の話。理論や支援を支えるオリジナルの欲望が必要だ。