言葉

 自分の言葉を語って、そこで他者たちと交わってゆく作業がどうしても必要になる。自分なりに充実した言葉を語り出す努力・・・。しかしそのためには執着がないと。欲望が消えてゆく、それにともなって言葉も消えてゆく。言葉の消失とともに、欲望も消えてゆく。この悪循環。
 執着を取り戻すには、何か熱いところに触れた言葉が不可欠だと思うのだけれど、その熱い部分というのは最も外傷的な部位でもある。ひどく難しい、もちろん自分ひとりだけの都合では語れない。実名で「ひきこもり当事者」として本を出したことが招いたもろもろの事。当事者たちは、多くは本を読まない、ネットにも接続していない。
 お互いの執着が刺激しあわないと・・・。