知性の体質みたいなもの

みずからの事情を含む制度論的分析(≒当事化)については、私と似た体質の人は、最初からそういう話をなさっている。その人の言うことを聞いていると、こっちもスーッと楽になったりする。
あれこれ説明しなくても、異様に話が通じる。ふつうならいちばん難しいはずの「論点の共有」が、比較的スムーズに進む。

しかし、

《メタな学知→患者》という目線しかない人とは、話題を共有するのはほとんど無理。いろいろ説明しても、有名理論で自説を権威づけないと、「そんな話をして何の意味があるんだ」と機嫌を悪くされる。
こういう人は、ベタな臨床論が大好き*1。つまり、「理論」と「現場」を明確に分けている。だから自分の所属大学*2の状況は何にも分析できないし、一緒にいる場で知性と関係性のありかたを考え直すこともできない*3
自分の参加している《場所》こそは自分の現場であり*4、そこをどう運営するかは、重要な「臨床課題」でしょうに。



*1:病院や施設のエピソードを聞きたがる。

*2:同僚や学生や職員との関係性

*3:物神化された言説でふんぞり返り、人事権を握る人に媚びるだけ。

*4:閉じこもっている人なら家族内