2007-06-04から1日間の記事一覧

「焦燥感」と「せき立て」の違い

上記「三人の囚人の話」について、斎藤環 『ひきこもり文化論』(p.93)より。 このすぐれた寓話は、ひきこもりを考える際に、きわめて重要ないくつかの示唆をもたらしてくれます。 病理的なひきこもり事例において、欲望が存在するにもかかわらず行為が阻害…

「せき立て」

斎藤環 『ひきこもり文化論』 p.90-92 より(強調は引用者)。 上とまったく同じ話ですが、理解に役立つと思うので、ゲームの説明部分から。 三人の囚人に五枚の円盤が与えられています。 三枚は白で二枚は黒。 囚人たちの背中に円盤が貼り付けられています…

「三人の囚人の話」

ジャック・ラカン『エクリ 1』 p.263-4より。強調は引用者。 論理的問題 刑務所の所長が三人の囚人をとくに選んで出頭させ、次のような意見を伝えた。 「きみたちのうち一人を釈放することになった。その理由はいまここで言うわけにはいかない。そこで、もし…

 「三人の囚人の話」 と 「せき立て」

交渉論と去勢否認の関係で、ラカンの「三人の囚人の話」を取り上げ、少しだけ触れるつもりだったのですが、考えているうちにどんどん深みにはまりました。今後も参照する機会が多いと思うので、以下に資料として引用しておきます。