2005-11-08から1日間の記事一覧

単独的な当事者性*4、「名付けられていない問題の当事者*5」

みずからの当事者性を、社会的に流通し得るカテゴリーに明け渡さない、つまりみずからの個別特殊性(どんどん変化する)に即した当事者性をそのつど構築する必要もある。▼「不登校」「ひきこもり」など、当事者性を構成する大きなカテゴリーは政治的なものが…

飛躍と継続

ひきこもり:「社会への信仰を失うことによる社会的行為の消失」(非合理な信仰の喪失による、合理的行為の消失) 合理性の連鎖の中には、人を動機付けるものはない。人が動機付けられるときには、必ず非合理な飛躍がある。 当事者性(属性)による連帯と、…

「受苦者と連帯」

大澤真幸氏が山之内靖氏にあてた手紙*1に紹介されていたエピソード: あるシンポジウムの冒頭、姜尚中氏が石原慎太郎氏の「三国人」発言に「怒髪天を衝く」勢いで激怒する発言をし、会場が一気に緊張する。ところがその後の参加者たちの発言はグダグダだった…

長所短所

【他者のリベラリズム】 「圧倒的な弱者」あるいは「被差別者」は、「多彩なパースペクティヴが散乱する他者の海のなか」で、溺れるしかない。そのような者は、「対話と交渉の相手」としての他者であると同時に、「保護と支援の相手」としての他者である。▼…

「戦術的アイデンティティ」(岸政彦氏の指摘より)

当事者性を「降りる/降りない」について。 たしかに従来の民族的アイデンティティが、個を抑圧する機能をもちあわせていたこともまた事実であり、そこからの脱却は重要なことである。しかし、集団的アイデンティティの「必要性」までも否定することはできな…

≪「当事者主義」から「他者のリベラリズム」へ≫

メールによる内藤朝雄氏(id:suuuuhi)のご指摘から、「他者のリベラリズム」というテーマを得る(ありがとうございます)。 あらためて氏のブログを見直してみると、以下のような記述が。 わたしが関わってきたいじめ問題で例を出せば、いじめの被害者は、…

 「非合理な飛躍」 と 「合理性の連鎖」

いくつかの要因がつながったので、途中経過としてメモしておく。*1 今日のエントリーは全体でひとつ。 *1:引用箇所の強調はすべて引用者