2004-06-21から1日間の記事一覧

「経済」の話はどう関わり得るのか

今日アップした議論では、僕の以前からの懸案である「経済(学)」についての議論がまったく扱えませんでした。 今後の課題です。 ――というか、今日考えたような「自意識」や「敗残者」の問題が、経済政策論(あるいは地域通貨・ベーシックインカムなど)と…

「空疎な抽象論」か、「理論なき(恣意的な)個別対応」か

僕が個別対応的なカウンセリング業務に困難を感じ、思想・制度の問題を考える必要を痛感したのには、いくつかの理由があります。 以下に列記してみます。 ただし、これは「個別対応の価値を認めない」ということではなく(そんなことできるわけありません)…

≪純潔主義≫ → 「安楽死」か「絶望の措定」か

がんばれば報われるというふうに素朴に思う学生さんはどんどん減っていて、「実際にはそういうふうになっていないじゃないか」ということを言います。 利いた風な口を叩いているけれども、こういうニヒリストぶりっここそが「純潔主義」に見えるんです。*1 …

死に至るシニシズム → 内ゲバ

自分たちが議論する言葉がなかったり素養がないということについて、忸怩たる思いを抱く学生さんが増えているのも事実で、だからこそ僕のゼミが盛況になる。 しかし逆に、どうせ考えても分からないから、忘却の淵に沈もうというような学生さんも増えていて、…

≪陛下の御意≫の地位 (「本物」か「形式的承認」か)

226事件においては、天皇陛下への最高の忠誠を誓った人たち(皇道派)が、陛下ご自身によって「逆賊」とされ、処刑された*1。 「これこそが陛下のご意思のはずだ」という皇道派の思い込みが、陛下ご自身によって否定された*2。 同じことを、現代の右翼に…

「自己決定」: 陛下と国民

『憲法対論』、精読したのは第1章までなのですが、斜め読みで全体を見渡したとき、次のような一節が。(強調は引用者) ほとんど憲法学者が問題にしているように感じられない、僕一人というつもりはないけど、でも僕が非常に強調して考えていることの一つの…

「強制された自己決定」

最近、東京の小学校のPTA会長(僕と同い年)が、公の場で日の丸・君が代問題に触れたところ、辞任に追い込まれたそうです。 朝日新聞の記事であることを差し引いても、これが事実だとしたら本当におぞましい。 「お子さんがいじめられるかもしれない」 予想…

憲法・公私・単独性

『憲法対論』ISBN:4582851649、ようやく第1章読了。 ひきこもりを考える上で必読と感じました。 1年前の僕なら、たぶん読めなかった。 致命的なものを扱う言葉が自分の中に成長するのに、これだけ時間がかかった、ということかもしれません。 僕は斎藤環氏…

コメント欄

17日のコメント欄は、大事な投稿をたくさんいただきました。 以下、僕なりに整理してみます(自由間接話法みたいにさせていただきます)。 奥まった段落が僕のレスポンスです。 id:anhedonia 氏: 「社会」や「国」を口にする人に「公」の意識があるわけでは…

 現状確認

興味深いコメントをたくさんいただいているのに、更新遅れてすみません。 話が大事なところに差し掛かっているせいもあるのですが、個人的につらいことがあったり、体力的にダウンしたりしてました(19日はデビューネットさえ休んでしまった)。 迷走すると…